小さな国語塾のつぶやき
真実
先日、一気に「第五番」(久坂部羊著)という小説を読み終えた。内容はネタバレにならないようここでは割愛するが、主人公である天才医師、為頼は特殊な能力を持っており自分の余命を知っている。そのため、意中の女性との将来を案じる・・・。(←ちなみにこれは本書のテーマとは全くかけ離れているエピソード)。著者は現役医師であるため、フィクションとは分かりつつもかなり真に迫ったえぐい内容の小説。さて、先の余命はもちろんのこと様々なことの真実は、時として「知らぬが仏」「言わぬが花」だと改めて思う(もちろん人によりけりで、是が非でも真実を知りたい、言いたいというタイプもいるだろうが)。「言わぬが花」・・・「口に出して言わないほうが味わいもあり、差し障りもなくてよい」、「知らぬが仏」、つまり「知れば腹も立つが、知らないから仏のように平静でいられる」という意味だが、最近では混同し誤って使う人が多いとか。例えば「言わぬが仏」と言った具合に。昔からの知恵が詰まった慣用句や諺に関しては「真実を知り」正しく使うのがベスト!
2015/09/29 13:57
-
-
コメントするには会員登録後、ログインが必要です