小さな国語塾のつぶやき
彼岸、此岸
今年のシルバーウィークは5連休という大型のため、お墓参りはもちろんのこと、レジャー、勉強、人によっては平日よりも仕事が忙しい!と、皆それぞれが充実した日々を送っているだろう。さて、彼岸といえばお墓参りが頭に浮かぶが、彼岸はインドなど他の仏教国にはない日本だけの行事だとか。日本では、神仏両方を共にまつるという風土があるので、太陽神を信仰する「日願」と仏教の「彼岸」が結びついたからという説がある。また、春の種まきや秋の収穫とも結びつき、自然に対する感謝や祈りがご先祖様に感謝する気持ちにもつながって、お彼岸は大切な行事となった。「彼岸(ひがん)」を訓読みにすると「かのきし」となり、悟りを開いたあちら側、逆は「此岸(しがん)」「このきし」となり、煩悩にまみれたこちら側。慌ただしい日常ではどうしても煩悩にまみれるものだが、せめてお彼岸の時期だけでもあちら側に心をはせて、落ち着いた気持ちで過ごしたいもの。自戒を込めて。
2015/09/22 04:30
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