小さな国語塾のつぶやき
知識の錯覚
「桐 桜 菊 常磐木 稲穂 若木」これらが何を指すか分かるだろうか?このリストを見ただけで思い出せる人は少ないだろう。すぐにピンと来た人も「ああ、あれね」という感じではなく、「あっ!あれだ」と「閃いた」という感覚を持ったに違いない。答えは「日本の硬貨」、硬貨の絵柄として描かれている植物の名前。何が言いたいかというと、身の回りにあふれていて毎日のようにそれを見ている事物であっても、それが意識までのぼって記憶されることはほとんどないということ。このような、わざわざ仕組みや手順を考えなくても使いたい時に操作できるという能力や感覚が、自分は○○について理解しているという錯覚を起こしてしまうことがある。それが「知識の錯覚」だという。つまり教科書やノートをただ読む(眺める)だけでは理解したことにはならず、実際に問題を解いてみることが大切。文章を書くのもしかり。まずは「書き方」を学ぶことが大切で、そのあとはひたすら練習しないことには身につかない。出来ることなら、書いたものを客観的にきちんと第三者に読んでもらい添削してもらうと上達度はますますアップする。
2015/08/23 07:30
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