めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
ニュアンス
昨日、とっても興味深い(笑える?)ブログコメントをいただいた。以下引用「『米粒一つ作るのにも1年かかるんだから・・・』と聞かされて、『そんなはずない!だったらこの一膳のご飯は何年かかってるんだ?!そんなわけない』と、真剣に悩んだのもその頃です。」(引用終わり)。確かに、言葉をきちんと分析するならば先のような考えは正しい。一年間に作られる米は一粒ではなく、数え切れないぐらいの米を作るというニュアンスが入っていれば誤解は招かない。実は、国語の読解の内容把握の4択で似たようなことがある。一言で言うとキチンと文章を分析して正しいニュアンスを読み取ることが大切なのだ。中学生の小説の問題で(正)「自分には月の言葉を聞くことが出来なかったから」(誤)「月の言うことがなかなか理解しにくかったから」という選択肢があった。生徒たちは4つのうちの2つまで絞り込んだのだが、残り2つで迷ってしまい意見が分かれた。「月の言うことがなかなか理解しにくかったから」の方は、月の声は聞こえているが話の内容が理解できないというニュアンスになるので間違い。主人公は声そのものが聞こえていないと本文から読み取れるので「自分には月の言葉が・・・」が正解になる。この違いを説明したところ、中学生たちは頭を抱えてしまった・・・。こんな細かいことを?!と不満げだったが、入試となるとそういうちょっとしたニュアンスの違いまで問われるので要注意。
2015/06/12 12:59