めむろ国語専門塾
- ブログ
小さな国語塾のつぶやき
すみません
「お忙しいところ、わざわざお越し下さりすみません」「すみません、お会計します」「すみません、いただきます」等々と話しかけられると逆にこちらのほうが恐縮することも。「すみません」とは「澄まない」が語源。「澄む」の打消し「すまぬ」→「すまない」→丁寧語にして「すみません」と変化し、「心が澄みきらない」「このままではすっきりしない」という意味で使われていた。物をいただいたときなどに感謝の意味をもって「すみません」と使う用例は昭和になってかららしい。とても謙虚な素晴らしい言葉だと思うのだが、親しい相手などにはあまりへりくだらずに素直に感謝の「ありがとう」という言葉のほうが、声をかけられる側としても気後れしなくていいかと思う。先の言葉だと「お忙しいところ、わざわざお越しくださりありがとうございます」「ありがとうございます、お会計します」「ありがとうございます、いただきます」のほうが気持ちが明るくなるような気がする。いやはや、言葉のちょっとしたニュアンスが難しい。
2014/12/24 12:05