小さな国語塾のつぶやき
名作の冒頭部
「どっどど どどうど どどうど どどう」これを読んで、風の音だとわかる人は多くないだろう。が、何か分からないからこそ続きが気になり読みたくなる。また、「吾輩は猫である」といきなり書かれていたら「え?」となり、これまた続きが気になる。前者は宮沢賢治著の「風の又三郎」、後者は芥川龍之介の「吾輩は猫である」の冒頭部。作家は読者を引き付けるために最初の一文に対してかなり神経を使うという。つまり、名作といわれる作品の冒頭の文章というのは「魔法の一文」である。毎日とはいかないまでも3日に一度、名作の冒頭部をノートに書き写すという作業を続けることは文章上達への近道。実際に作家と呼ばれる人はそうやって文章力を鍛えてたというエピソードも。
2014/11/20 11:53
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