小さな国語塾のつぶやき
転んでもただでは起きぬ
「転んでもただでは起きぬ」ということわざがある。【意味 たとえ失敗しても、そこで利益になるものを得ることのたとえ。また、どんな事態になっても必ず何か自分の利益になるものを見つけ出すという、欲深い人間のたとえ。】由来は信濃の守藤原陳忠(のぶただ)御坂(みさか)に落ち入るものがたり(今昔 巻28 第38)。どんな境遇にあっても利を忘れない役人を部下の目からも皮肉たっぷりに描いており、「転んでも・・・」は基本的には皮肉として使われる言葉。だが、最近はどんなに失敗しようがへこたれようが、そこから何かしらを学んで這い上がってくるというプラスの意味でも使われつつある。とはいえこちらはまだまだ少数なので人に対して「転んでも・・・」とは使わない方がいい。ことわざの意味のプラスマイナスはともかくとして藤原陳忠の反骨精神を揶揄するどころか学ぶべき点が多いと思う今日この頃。
2014/11/19 13:24
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