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小さな国語塾のつぶやき

「くさめ」「まじない」

鎌倉時代に吉田兼好が著した「徒然草 第四十七段」に「くしゃみ」についての興味深い話が載っている。【現代語訳  ある人が清水寺に、お詣りに出かけた。一緒についてきた年寄りの尼さんが道すがら「くさめ、くさめ」と言い続けてやめない。「婆さんや、何をそんなにのたまわっているのだ」と尋ねても、老いた尼さんは返事もせず気がふれたままだ。しつこく尋ねられると、老いた尼さんも逆上して「ええい、うるさい。答えるのも面倒くさい。くしゃみをしたときに、このまじないをしなければ死んでしまうと言うではないか。あたしが世話した坊ちゃまは賢くて、比叡山で勉強しているんだ。坊ちゃまが今くしゃみをしたかも知れないと思うと気が気でないから、こうやってまじないをしているのだ」と言った。殊勝なまでの心入れをする変人がいたもんだ。】古代の信仰では、くしゃみをする瞬間は体から魂が飛び出てしまい、体が空になったその瞬間を狙って悪霊が体に入り込むと考えられていたのだ。そこで、くしゃみをすると魔除けの言葉として「くさめ」と罵りの言葉を唱えていたんだとか。その名残として江戸時代には既にくしゃみの後は「こん畜生!」とか「くそ喰らえ!」などと唱えていたそうだ。花粉が飛び交う春先は鼻水・くしゃみは定番・・・。毎回くしゃみをするたびにおまじないを唱えるのはかなり忙しい?!と思わなくはないけれど、おまじないを唱えることによって気持ちが安定するならば霊験あらたかと言えるか。さて、徒然草の話の中で婆さんが唱えている「くさめ」というおまじないの語源には、3つの説がある。①陰陽道の「休息万命(くそくまんみょう)」を短縮したもの②「糞喰らえ」を意味する③「糞食め(くそはめ)」が変化したもの。個人的には①の説を支持したい・・・。字の意味が気に入っているから。ところで「まじない」という言葉そのものはなんとなく胡散臭い?と感じる人もいるかもしれないが、自分自身は「まじない」≒「元気になる」「リセットする」ための言葉だととらえている。くしゃみをした後に「くさめ」「こん畜生」「くそ喰らえ」とつぶやく習慣はもっていないけれど、つい「最悪・・・」「もう嫌だ・・・」「もうダメだ」という言葉を発してしまった後は即座に「いや、大丈夫大丈夫」「絶対に大丈夫」と呟くようにしている。周囲からすると怪しい?かもしれないが少なくとも他人を傷つける行為・言葉ではないのでいいかなあと。

2018/04/14 05:03

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