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小さな国語塾のつぶやき

「銀河鉄道の父」

最近、ようやく去年の直木賞受賞作品である「銀河鉄道の父」(門井慶喜著)を読み始めた。読み始めるとついつい止まらなくなってしまうため、なかなか手を出せなかった。まだ読んでいる途中なのだが、やはり「直木賞作品」だなあとつくづく感じる。①視点②表現力③文章力が、ずば抜けているから。☜だからこそ「直木賞作品」なわけだが・・・。作品については次のように紹介されている【宮沢賢治を父政次郎の目から描いた異色の長編小説。読了して胸に去来したのは、「賢治のお父さんて、なんて大変だったことか」という感慨。『銀河鉄道の夜』や「雨ニモマケズ」の詩などで親しんだ賢治、国民作家の賢治が思いもよらない姿をみせる。それはズバリ“困った息子”。その行状のおかしさと、父の愛情の深さをリズムよくつづって一気に読ませる。】(毎日新聞2017年11月26日 デジタル毎日より抜粋)。まず①については、「宮沢賢治」その人についてではなく「宮沢賢治の父」が主人公、父の気持ちや父から見た賢治が描かれておりとっても興味深い。②「賢治は肩をちぢめ、下を向いてしまっている。雨の去るのをただ待つだけの軒下の旅人のように。」(P88)「自己満足が、噴水のように脳ではじけた。」(P89)と、比喩表現をうまく用いた表現が多い。何気に開いたページに、この2点の表現を見つけた。我々、素人が文章を書くとどうしても「ありきたりな」表現になってしまい「賢治は肩をちぢめ、下を向いている。」「自己満足に陥った。」程度だろう。③②のような独特な表現と事実描写とを完璧に書き分けているところは、文章力の高さゆえだと脱帽する。①~③を満たしている小説だからこそ、読者は作品にどっぷりとはまるのだ。映像にはない魅力に取りつかれ各自が想像を膨らませることが可能なのだ。逆に、こういった独特の表現が多用されている小説が国語の問題として用いられると、それが「難問」になってしまうわけだが。つまりは自分が問題を解くときには「やっかい」な表現は、文章を書く時には「素晴らしい・上手な」表現となる(☜むろん、報告書などは除く。「読書感想文」や「思い出作文」など)。「読み取る力」「表現する力」ともに育むことが大切なので国語教室ではテキストを解くことはもちろんのこと、自分らしいオリジナルな表現の練習も行っている。

2018/04/11 18:52

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