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小さな国語塾のつぶやき

「謙虚」な姿勢

高校入試用のテキスト中の古文は今も昔も「教訓」を取り扱ったものが多く、中でも「謙虚であることが大切」といった内容のものが結構多い。今も昔も「謙虚な姿勢」が大切だと皆、頭では分かっているけれど実行するのが難しいゆえ何度何度も繰り返し繰り返し語り継がれのだろう。さらには「謙虚で正しい道」を求める人には「神のご加護がある」といった内容のものも少なからずある。例えば鎌倉時代の作品「無名抄」(作者は鴨長明)の中に「千載集の事」という話。内容の口語訳を一部紹介する【『千載集』に私の歌が一首入っている。私はたいした家柄でもないし和歌に優れた歌人でもない。それに時流に乗って人に認められた風流人でもない。それなのに1首であっても千載集に入っているのたいそうな名誉だ。」とある人が喜んでいましたが、故・筑前守(中原有安)がそれを聞かれて「このこと(『千載集』にあなたの歌が1首採られて、あなたが喜んでいること)を、ただいいかげんにおっしゃっていると思っていたのですが何度もおっしゃっている。『千載集』を見ると、たいしたことのない人々が十首とか、七、八首とか、四、五首とか入っている例が多い。それらを見ると、どれほど嫌だと思っているだろうと私は推し量ってましたが、そんなこと関係なくこのように喜ばれるのはすばらしいことです。歌道を尊ぶには、まずは心を誠実にきちんとと使うところに秘訣があります。】問の答えとして「謙虚な態度で、何事にも純粋に取り組むこと」「昔の人の考えは筋道のとおったものであり、神仏の加護に値するものである。」が正解となるものがある。言っている内容そのものは「なるほど、その通りだ」となるのだけど、そもそもが「謙虚」という概念が難しいと感じる。「謙虚」とは相手に無条件にへりくだればいいのではなく、むしろ逆で特にお商売では相手と対等、お互いにとってプラス、お互いが喜べる、成長しあえる関係が大切だと思う。決して一方が他方の言い分をすべて飲んで扱いやすい何でもやってくれる、結局いいように使われる…という関係ではない。また「自分はまだまだ実力が足りない。もっと努力しよう」と自分の実力に満足しないで日々精進する姿勢が大切だが、かといって「自分はダメだ」とか卑屈にはならず自信や誇りをもっている態度こそ「謙虚」と言えるだろう。うーん、本物の謙虚さを身に付けるには一生かかりそうだ。

2018/02/13 14:22

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