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小さな国語塾のつぶやき

「氏より育ち」

今日、2月5日は「双子の日」とアメブロのHPで知った。なるほど語呂合わせで「2(ふた)」「5(子)」だと容易に想像がつく。「双子」という言葉から「氏より育ち」という言葉が頭に浮かんだ。「氏より育ち」とは「家柄や身分よりも、育った環境やしつけのほうが人間の形成に強い影響を与えるということ」。この言葉を証明するような出来事が20年ほど前にあった。某県で、双子の女の子(当時中学3年生)の一方を家庭教師していたことがある。彼女たちは一卵性双生児なので見た目がそっくりで区別がつかない、体質もそっくりで二人とも同時期に「胸が急に苦しくなる」という原因不明の病気で入退院を繰り返していた。幸い、名医に巡り合ったおかげで病気はほぼ完治し、入院中の勉強の遅れを取り戻すべくして家庭教師を依頼された。当然能力もほぼ同じで小学生の頃は通知票の評価はほぼ同じだったのだが、中学生になってからは少し差が出てきたこと、同じ塾に行くと比べられるのが嫌だという理由から片方が大手塾、片方が家庭教師という選択をご両親がした。ちなみに担当した女生徒の方がほんの少しだけ成績が下で志望校もそれぞれ一番手と二番手と別れた。では、なぜ中学校で成績の差(志望校が分かれるぐらい)が出たか?についてはご両親が理由を一番ご存知で「○○(成績がいい方)は性格が超まじめで他人は左右されず、周りからガリ勉と言われようがなんだろうが必死で勉強をするけれど、□□(家庭教師として教えていた生徒)は周りに流されやすく勉強よりも友達付き合いを取るんです。」とのこと。同じ遺伝子をもって同じ家庭に生まれても家庭以外で過ごす時間が長くなる頃、思春期の頃になると人格形成に周りの環境が大きく影響するということを実感した。むろん「勉強」ばかりがすべてではなく「コミュニケーション力」もとても大切なので、この双子の場合どちらが優れているなどとは言えず「誰とどんなふうに付き合うか」は自分次第。とはいえ「氏より育ち」を大人は実感するからこそ「我が子にとっての良い環境を」と求めて必死になる。この時期、それぞれが「自分に合った学校」を目指してラストスパートをかけている。皆に「サクラサク」ことを応援するばかり。

2018/02/05 17:48

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