めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
とにかく基本を大切に
先日、中三生徒に「自宅で時間を計って過去問を解く」という課題を出した。きちんと課題をこなして来た彼、小問など取るべきところはきちんと点数を取っているのだけれど・・・、記述が全滅。授業内の演習や模擬試験ではそれなりに書いているのになぜ?と思いながら問いただすと「全く分かりませんでした」とのこと。「早く解かなくては」と気が動転して焦っていたのだろうとは思うのだけれど、一体なぜこの時期においてこれほどまで?と思い過去問用紙を見せてもらい愕然とした。なぜなら真っ白だったから!そりゃあ解けないでしょう・・・と言いたくなった。「急がば回れ」という慣用句があるように一見、遠回りのように思えてもまずは基本事項を守らないことには絶対に記述は書けない。その基本事項とは①段落分け②キーワードチェック③接続語チェックし文章構造を把握④問で何を聞かれているか?をきちんと把握する・・・。正直言ってこの中で①②④を守るだけで、問われている内容からキーワードを探す→そのキーワードがどこの段落にあるかをチェック→記述すべき骨組みが見えてくる・・・のだけれど。確かに読書する時に片手に筆記用具、片手に本という状態でアンダーラインを引いたりチェックをするかと聞かれると勿論「NO!」だろう。でも国語の問を解くということは読書とは意味合いが違う!とにもかくも「読む」だけではなく「解くための作業・意識」をすることが最低条件となる!この基本を守らない限りどれだけ演習してもなかなか力になりにくい。上記に挙げた四点のみならず、もっともっと細かい解き方や考え方や要約の仕方などは個別に指導しているけれど、週に一度だけ教室内だけで意識するのではなく日頃から基本的な作業を怠ってはいけない。ちなみにこの方法は国語だけではなくあらゆる科目においても役立つ。例えば、社会の公民で学ぶ次の内容を見てみよう。①「世界平和の維持と国際協力の促進が目的である。」(国際連合)②「国際社会の平和と安全を維持する目的とする国際連合の主要機関」(安全保障理事会)。パッと見た瞬間、聞いた瞬間「ん?似てる?!」と感じるだろう。でも、②には「国際連合の主要機関」という言葉があるので「国際連合」そのものを答えてはいけない。つまり「国際連合の主要機関」というキーワードがあると「安全保障理事会」といった具合に内容とキーワードをセットで覚えると記憶に残る。細かいようだけれど基本的な作業を怠らずに意識することが実は正答への近道だろう。
2018/01/26 23:03
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