めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
「知過必改、得能莫忘」
「千字文(せんじもん)」の中に「知過必改、得能莫忘(ちか ひっかい、とくのう ばくぼう)」という言葉がある。「過ちを知りて必ず改むる、能を得て忘るる莫れ(あやまちをしりて、かならずあらたむる、のうをえてわするるなかれ)」。 現代語で言えば、「自分の失敗を知ったら、必ず改める。能力を手に入れたら、忘れてはいけない」という意味。【※「千字文」とは中国六朝時代の詩。一巻。梁りようの周興嗣しゆうこうし作。四言古詩二五〇句(千字)から成る。古く中国で、初学の教科書・習字の手本とされた。日本への伝来時期は不明だが、平安後期以降、漢字の習得教育に用いられた。(大辞林第三版より)】。正直言ってこれを実行できる人のことを心底、尊敬する。自分は・・・失敗を知ることまではかろうじて出来るのだが改めるのが至難の業。改めようと意識している(意識しているつもり)なのだけれど何度も何度も同じ失敗をしてしまう。言い換えると改まっていないから失敗を繰り返す。これは人生におけるあらゆる経験はもちろんのこと、勉強、習い事のように何かを身につけようという場合にも当てはまる、だからこそ自分に合った指導者に師事し常に誤りを指摘、訂正してもらい少しでも正しい方向へ向くように反復することが大切だろう。とはいえ、いくら口酸っぱく指導しても全く通じないタイプは少なからず存在し、お恥ずかしいながらそのタイプに自分も属するような気がする(汗)。国語を教えるという立場ながら別の分野に関しては人様から定期的に教わる立場にあるので、「何度、指導しても通じない…(´;ω;`)ウゥゥ」という気持ちと「その瞬間は分かってもなかなか自分のものにならない」というもどかしさの両方がよく分かる。とはいえ、常に「過ちを知りて必ず改むる、能を得て忘るる莫れ」という言葉そのものは決して忘れずに常に心の中に持っておきたい。この気持ちさえ失わなければ相手を変えることはできなくても少なくとも自分は「変わる」≒「成長する」ことができると思うから。
2018/01/13 05:37
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