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小さな国語塾のつぶやき

昨日も冴えていたいダブルS君たち

昨日の中学生クラスでは、諸所の事情から来年早々に演習する予定だった古文を先取りしてすることに。お題は二つ。一つ目は「犬」を扱っためでたい話、二つ目はブログでも紹介した「孔子が馬🐎を牛🐄と言った」話。「孔子が弟子たちを連れて道を歩いていたところ、垣根から馬が頭を出していた。それを見た孔子は『牛だ』と言った。弟子たちは奇妙に思い孔子の考えを探ろうとした。一番弟子の顔回が、一里ほどいったところで『暦で使われる【午(うま)】の文字の頭を出すと【牛】と言う字になるので、みんなの思考力をためそうとしておっしゃったのだ。』と言うと孔子は『その通り』とほめる。」話。このお話から干支についての雑学、重要古語、顔回は孔子から絶大な信頼を得ていたことなどを紹介したところ、S君がポソリと一言。「弟子たちは孔子に『先生おかしいですよ~!何言ってるんですか?』と突っ込まないんですか?また、実は孔子はマジで言い間違えたのかもしれないですよね?それを賢い顔回にフォローしてもらっただけじゃないんですか?フォローしてくれるから可愛がったんじゃないですか?」さらに別のS君は「孔子は自分の名前に『うし』と言う読みが入っているからシャレで『馬を牛』って言っただけじゃないですか?」と大盛り上がり。まずは最初のS君の質問に対して①儒教では年上に対して敬意を払うのが当たり前で、先生がおっしゃることが絶対!的な雰囲気なので、なれなれしく「先生、おかしいですよ~」とは言えない。②孔子≒優れた人という想い込みで伝わっているけれど、S君が言ったことはもしかすると当たっているかもしれないこと。物事を疑ってみる、別の視点から考えてみることはとっても素晴らしいこと!今後もそのような発想を持ち続けてほしいこと、を伝えた。別のS君の考え方も「なるほどな~、斬新でいいかも」と思える。中国語では「孔子」と「牛」の発音はおそらくかぶっていないだろうから、残念ながらS君説は日本語で考えた場合にのみ通用する・・・。でも先にも書いたように見たり聞いたりした話をそのまま鵜呑みにするのではなく、別の視点から検証してみるという姿勢が本当に素晴らしく、今後もこれらの発想を持ち続けてほしいと切に願う。年末にふさわしい、キレのある素晴らしいダブルS君だった。来年も楽しみだ。

2017/12/29 17:53

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