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小さな国語塾のつぶやき

お金の使い方

今日は町主催の読書感想文コンクールの最終審査の会議があった。滞りなく無事に審査を終えてホッとしている。以前にも書いたけれど、有難いことに「審査員≒有償ボランティア」という位置づけのため3000円の図書カードをいただける!審査終了後に図書カードをいただいたものの、財布に入る暇もなく10分後には本に化けていた(苦笑)。自分がいただいたお礼を使ったのであって、人様のお金を使ったわけではないので別に後ろめたいわけはないのだけど、一瞬「これ小判たった一晩いてくれろ」という川柳が頭をよぎった。※川柳とは「江戸時代中期以後,江戸を中心に流行した 17音詩。俳句と異なり季語、切字 (きれじ) の約束がなく人事万般を題材にし主として口語を用い簡潔、滑稽、機知、風刺、奇警を特徴とする。作者は無名の一般庶民。」基本的に「お金は使うためにある!」などとうそぶいている自分にとって、本、しかも仕事に使うための本を買うことは「活きた(いきた)お金を使う」ことだと思っている。にもかかわらず一瞬、川柳が頭をよぎったのには訳がある。実は先日、古文のテキスト内で「日本永代蔵」(井原西鶴作。江戸時代の浮世草子で、金持ちはいかにして金持ちになったか、町民の生活の心得を飾らずに描いた内容になっている。)を読んだからにほかならない。その内容とは「藤市(人の名前)と言う長者が、長者になるための秘訣を聞きに来た3人に世渡りの上で大切なことを語って聞かせた。例えば正月明けの七草をは雑炊≒増水(お米を水でふやかして増量する)と言った具合で、最後の部分では『もはや夜食の出づべき所なり。出さぬが長者になる心なり。』と青年たちの期待も見抜いた上で長者の心得を伝える。」ほかにもいくつか具体例が挙げられており、すべてにおいて納得したわけではないものの、自分って少々金遣いが荒いか?と反省したばかりだったのだ。とはいえ、何事も極端が良くないのであって「物事の教え」の本質を意識(「日本永代蔵」に関し言うならば「物やお金を大切にするという心得」」であって、必要な時にもお金を出さないというケチになれと言うわけではない。確かに夜食の時間であったかもしれないが、そもそもが3人の客の目的は食事ではなく知恵を授かることなので期待を分かったうえで敢えて食事を出さなかったと言える。)しつつ生活しようと考えさせられた。

2017/12/18 21:49

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