めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
志望動機を書くこと
昨日、高校入試の推薦願を持ってきた生徒がいた。一応下書きをしたものを担任(国語担当)に見せ朱を入れてもらった状態で、国語塾でも添削をお願いしたとのこと。ちなみに最終締め切りは4日(月)。①志望動機②自己アピール文③中学3年間の活動についての3個所書く必要があり、②と③に関しては本人が最初からきちんと書いていた。細かい接続語などを担任が訂正しており(さすがは国語教諭、自分も全く同じように直すだろうなあという表現に訂正済み)、お教室では、さらに内容を変えずに表現法を変えることによってスマートな文になるようアドヴァイスした。さて問題は①!!!本人は一生懸命に大量のメモ書きをしており、担任の先生に「要約」的なアドヴァイスをもらうつもりだったのだろう。ただ・・・正直言ってテーマが完全にずれている!志望動機を書かなくてはいけないのに、自分が学校を選ぶまでの過程がつらつらと書いているのだ。「うわっ、まずい!これは全部書き直し」と思いながら生徒に「ちなみに先生のアドヴァイスや修正後の文章はどれ?」と聞くと、なんとなんと「思い切ってすべて書き直しましょう」という一言のみ。内心「ああやっぱり・・・・、そりゃそうだろう。」とは思うと同時に「え?それだけ?それ以外のアドヴァイスは?」と少々肩透かしを食らったような気分。担任にいつ訂正してもらったのかは分からないけれど、締め切りが月曜日!書き直して担任に見てもらう時間がない!もしかすると担任としては「どうしても書き方が分からなかったら個別で聞きに来ればいい。すると教えてあげる。」というスタンスだったかもしれないが、生徒は担任ではなく国語塾の指導者を頼ってきたという次第。早速どこがどうマズイかを説明し、「この学校に入りたい」と思えたきっかけやエピソードを箇条書きにさせた。次に志望動機の書き方の一般的な「型」、「型」に当てはめることによる利点などなどを説明。つまり彼にとっては「志望動機」を書くのは生まれて初めてで、いわゆる「書き方」を知らなかったのだ。「知らない」なりに一生懸命書いて担任にみせたものの「自分で考えろ」的なアドヴァイス・・・。確かに「自分で考える、調べる」という行為はとっても大切で指導者側としても「教えすぎる」ことはよくないと思う。とはいえ、極端な話ひらがなを全く知らない人に自分で「ひらがな」について調べて勉強して、自力で簡単な絵本を読めと言う?いや言わないでしょう~。つまり、たった一言でいいからもう少し「行きたい理由を明確に」というアドヴァイスをしてあげてもいいのでは?と彼の担任の先生に対して感じた。とはいえ、指導者それぞれのポリシーがあり、だからこそ学校外の教育産業が存続できるわけなのであまり偉そうには言えないか。将来を左右する(?)高校入試、担当している生徒が合格するためにはベストの応援をしようと思っている。
2017/12/02 17:17
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