めむろ国語専門塾
- ブログ
小さな国語塾のつぶやき
赤と緑
「なぜ?」という疑問を持つことはとっても大切だと思う。なぜなら、疑問を持つ、それらを解決すべくして色々と調べることによって成長するから。一番怖いのが目の前の事象などや与えられたことに対して何も疑問を抱かず受け身になること、言いなりロボットだと人間的な成長が止まってしまいそうだから。さて、金曜日の中学生クラスでは先週に引き続き「短歌」について学習した。その際に有名な短歌をいくつか紹介し「短歌では、前半と後半で内容や色を対比させている場合が多い。」ということを実例を示しながら説明。具体的な色の組み合わせとしては「白と赤」「白と青」「赤と白」「赤と緑」などなど。するとY君がポツリと「本当にそうですね!じゃあ、なんで赤と緑が対比されるんですか?」。すかさず「赤と緑は補色だから。色の色相環で、赤と緑がちょうど反対側になるから。いわゆる色の色相環における反対側に来る色が補色とよばれ、組み合わせがいいらしいよ。これからの季節だとクリスマスカラーといえば赤と緑が使われてるよね。」と伝えたところ、「なるほど!補色と呼ばれる関係なんですね、赤と緑は・・・。だからゲームのスーパーマリオ、マルちゃんの『赤いきつね』と『緑のたぬき』なんですね。」と表情がぱっと明るくなったY君。(Y君は学校では色の色相環は学んでいないらしい)。その瞬間、こちらの方が「あっ」と叫んでいた。幼い頃からマルちゃん(東洋水産)といえば「赤いきつね」!その後しばらくしてから「緑のたぬき」が発売され、子供心に「狐とタヌキのバカしあいみたい~。」とインパクトのあるネーミングに惹かれ、以来何十年も「赤いきつね」と「緑のたぬき」がお気に入りで気分によって食べ分けている。が、が、が、中学時代に色の色相環について学んだ際は「赤の補色は緑」と知ったところで「赤いきつね」と「緑のたぬき」とは全く結びつかなかった。中学卒業後、何十年かたってようやく「あ!」と気づく始末。当たり前のように物事を受け止め、疑問に思わなくなっていたんだと少々反省、Y君のおかげで勉強になった~。さて、本当に東洋水産は「補色」を意識してネーミングしたのかを調べ見たところドンピシャ!【東洋水産によると、「赤いきつね」は「開発当初は熱々の美味しさが伝わるようにと、『赤いきつねうどん』という名で発売される予定」だったという。しかし「店頭で目立ちシズル感のある『赤』を基調としたデザインが採用されることになり、商品名もユニークでインパクトのある『赤いきつね』に決まりました」とのこと。たしかに「赤いきつね」というほうが、より購買意欲が湧いてくる。そして「緑のたぬき」のネーミングは、「赤いきつね」のシリーズ品として位置づけられた商品であったために、赤と補色関係にある「緑」が採用されたそうだ。】(exciteニュースより抜粋)。来週Y君に知らせようっと。そして目の前の事象を当たり前と思わず、いい意味で疑問を持ち続けるよう心掛けたいものだ。
2017/11/19 00:38
-
-
コメントするには会員登録後、ログインが必要です