めむろ国語専門塾
- ブログ
小さな国語塾のつぶやき
元(もと、ガン、ゲン)
昨日の中学生授業、相変わらず楽しかった・・・。いつも中3生には漢字ワークの宿題を出し、自己採点後に預かり、チェックし返却。預かった漢字ワークに「元来(がんらい)」の読み方に「げんらい」と書いて丸が入っていたのを訂正し、それを昨日、本人に解説して返却。「元」は「もと、ゲン、ガン」と読むけれど「ガン」という読み方はあまりなじみがないので間違えるのは仕方ないとは思うけれど・・・。思わず「元来(がんらい)」に対して「確かに鎌倉時代に元(昔の中国の名前)が日本に来た→元来(げんらい)と言いたくなるけれど、あれは「元来」ではなく「元寇(げんこう)」という、れっきとした名前があるよ。これは『がんらい』。元旦(がんたん)のように『ガン』という読みもあるので気を付けてね。」と伝えた。本人も納得してくれたけれど。。。そう言えば「元」はどんな時に「ガン」と読むのかが気になり、調べてみると「はじめ」という意味のときには「ガン」、「もと、ねんごう、第一の人」のときは「ゲン」の場合が多いようだ。「ガン」→「元金(がんきん)」「元旦(がんたん)」「元祖(がんそ)」、「ゲン」→「元気(げんき)」「元服(げんぷく)」「元首(げんしゅ)」「元老(げんろう)」「元始(げんし)」・・・。とはいえ、これを見比べると分かるように「元始」は「始まりの元(もと)」だから「ゲン」と読むと解釈するか、それとも「似たような意味の漢字の組み合わせ」として解釈するならば「ガンシ」という読みのほうが正しい?となってしまう。つまりは大まかに「はじめ」≒「ガン」、「もと、ねんごう、第一の人」≒「ゲン」というくくりはあるものの明確な線引きはないと言える。結局は面倒だけど、一つ一つ丁寧に覚えていくのが一番の近道か。これは何事にも当てはまることで大まかなことを知ったうえで結局は細かい項目に関してはきちんと一つ一つ、しらみつぶしに丁寧にしていくことが知識を自分のものにできる方法だ。何事も大まかな枠組み、細部のこと、どちらかに偏らないようバランスを取りながら前向きに取り組もうっと。さて、生徒たちは次回はどんな楽しい出来事、エピソードを提供してくれるか?そのことによって自分自身が学ぶことができるので楽しみだ。
2017/11/18 01:03
-
-
コメントするには会員登録後、ログインが必要です