めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
疑うことを推奨?!
公立高校の試験は記述式が基本だけれど私立高校によってはマークシート形式を採用している学校もある。マークシートの場合、迷った場合はどれかにマークしておけば4択の場合25パーセントの確率で当たる。とはいえ、25パーセントの得点では到底合格点には及ばないわけであって・・・。ただし国語に限らずどの科目も4択ではたいてい2つはなんとか削除できるので正答率は50パーセントになる。そしてここからきちんと検証していけば100パーセントになるのだが、そうは問屋が卸さない。とにもかくも「これでもか~」というぐらいに紛らわしく作ってあるのが試験問題。先日、中学生全員に同じ題材を渡して解いてもらったところ・・・やはりというべきかほとんどの生徒たちが4択でミスをした。実はその問題の出来具合を試したかったために全員に同じ問題を解かせたのだ。本文中には「十万時間の単位で」とあり、紛らわしい選択肢では「十万時間で」と記載されており誤解答。正解の答えは本文内容を別の表現で言い換えており若干、抽象的な表現になっていた。が、先の誤解答の方はダイレクトに本文の表現がそっくりそのまま使われており、違うのは「単位」という言葉があるかないかだけ。生徒達は一分一秒を争って問題に果敢に取り組んでいるため、ぱっと見て「よし、これだ!」と張り切って選んでしまった。実は「十万時間」というと特定の時間だけ、「十万時間の単位」というと「十万時間」のみならず「二十万時間」「三十万時間」「四十万時間」・・・も存在するというわけなのでこれは間違いと伝えると皆「え~~~っ。ひどい・・・」と言いながらも「あ、そうかああ。」と納得していた。そこで生徒達には「出題者の意図を読んで。いかにも!と白々しくあったらおかしいと思わない?君たちのその素直さは素晴らしいけれど、うまい話には裏がある的にもう少し勇気をもって疑って!」と熱く熱く語った。なんだか「疑う」ことを推奨しているようで少々気が引けるけれど、世の中甘くない・・・のは事実。
2017/11/05 03:06
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