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小さな国語塾のつぶやき

「ランランラン」(北原白秋)

今、外は雨・・・。予報では一日中晴れだったけれど夕方からそれなりに激しく降り始めた。学校から直接お教室に来てくれた生徒は傘を持っていなかったため「濡れねずみ」状態で少々かわいそうだった・・・。むろん風邪ひかないようすぐにタオルで拭いて温かいへお教室へ。さて 「雨ふり」といえば北原白秋作詞の「雨雨、ふれふれ、かあさんが 蛇の目でおむかひうれしいな。ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン。♪」という歌が自然と頭の中に流れてくる。ピッチピッチ チャップチャップという擬音語は言うまでもなく雨が降る音。ランランランは色々な解釈ができると思うけれど、自分の中では雨の中、お母さんに蛇の目傘で迎えに来てもらって嬉しくてスキップしているようなイメージだった。が、が、が、「ランランラン」☞「降る降る」という意味のアイヌ語が語源だったのでは?という記事が昨日、十勝毎日新聞に掲載されており、興味深いので少し紹介する。【北原白秋(1885~1942)の童謡「雨ふり」がアイヌ神謡を参考に作詞されたとする説を、このほど発刊された「十勝小唄作詞九十周年記念誌」(十勝小唄振興保存会、十勝毎日新聞社制作)が取り上げている。(中略)白秋は創作活動では言葉を重視し「言葉の魔術師」と呼ばれ、アイヌ語を多数使った作品も。(中略)ただ「雨ふり」の創作の中でアイヌ神謡との接点が見つかっていない。(中略)当時、政府によるアイヌ民族の同化政策が行われおり、記念誌は「世の動きに配慮した白秋があえて控えた」としている。】(十勝毎日新聞 10月31日付)この記事を読んで「ランランラン」は実はアイヌ語で「降る降る」という意味だったことを知り、さすが「言葉の魔術師」北原白秋!「言葉」の重みを知り尽くしているからこそ「ランランラン」について細かいことは何も述べなかった「うーん、さすが」とうなっている。「言葉」は人を元気づけたり勇気づける最大のツールでもあると同時に人を傷つける最大のツールにもなりうるから。何か「言葉をかけた方がいい」場合と、あえて何も言わずにそっとそばにいるだけののほうがいい場合がある。逆に「何も言わない」ことによって相手を傷つけてしまい、「言葉をかける」ことこそが最大の愛情表現のこともあり、本当に「言葉」は使い方が難しく、また美しいものだと思う。「ランランラン」が持つ重みや意味を感じながらの雨、素敵・・・。

2017/11/01 19:00

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