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小さな国語塾のつぶやき

江戸っ子

昨日「喧嘩」について書いたところ「火事と喧嘩は江戸の華」という言葉のコメントを複数いただいた。あ、確かに・・・この言葉はいわゆる「江戸っ子」と呼ばれる気質を表しているよなあと納得した。「火事と喧嘩は江戸の華」とは【火消の華やかな働きぶりと、江戸っ子の喧嘩は威勢がよく江戸の見物であるという意味】。時代劇や歴史漫画などには、火事が起こると火消したちが威勢よく活躍している様子が描かれており、天正18年(1590)から明暦3年(1657)までの67年間で、記録に残る大火が 140回。つまり江戸は半年に1回、大火事に見舞われていたらしい。一度火事が起こると密集していた江戸の家屋はすべて木と紙で出来ていたため、あっという間に焼き尽くされてしまったようだ。「火消し」というと水をかけて火を消すというイメージがあるけれど、実は江戸時代は水を使って火を消すのではなく他の建物に火が燃え移る前に燃えている建物を壊すとか。ちなみに「江戸っ子」とは「さっぱりとした気風や、歯切れがよく、銭遣いがきれいで、反面、浅慮で、けんかっぱやいところが特徴」とされ、それを表した有名な言葉がこちら。「江戸っ子は宵越しの銭を持たぬ」で「江戸っ子は収入があったら、それを、その日のうちに使ってしまうもので翌日までいくらか残しておこうなどという浅ましい了見は持ってはいない」という意味で江戸っ子の金払いの良さを表しているが、実はこれには先の「火事が多い」ことが関係しているという説が。つまり、火事が多かったため、稼いだお金が火事で焼ける前に使ってしまおうというわけ。また、銀行がなかった、出稼ぎ労働者が多かったため日払いでお金を稼ぎ、それらが食費などで一日で消えてしまう。また人のためにお金を使った・・・などの諸所の説が複数からまって、いわゆる「江戸っ子」気質と呼ばれるものが形成されたらしい。とはいえ、現在の東京はあらゆる地域から集まってきた人々で構成されており、生まれも育ちも東京という人は一体どれぐらいいるのか?また江戸に限らず、各地域にはそれぞれの風土にあった?気質が少なからず昔から変わらず存在し、それぞれのいい部分は次世代に継承していきたいもの。「江戸っ子」に関しては「人のために気前よくお金を使う」というのは見習いたい部分でもあり気質として継承されるべき部分。

2017/10/06 15:46

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