めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
国語力
「彼ら(詐欺師 筆者注)はウソばかりを並べ立てるわけではありません。経済の話など、9割以上は本当の話です。しかし、わずかな残りに重大なウソがあります。『なるほど』と聞いているうち、すべてが真実に聞こえるようにするのが彼らのテクニックなのです。」(2017.10.2付け朝日新聞21面 「詐欺の手口とは」より一部抜粋)。これを読んだ瞬間に、え?これって国語における「傍線部とはどういう意味ですか?適する内容のものを一つ選べ」といった選択肢の問題のこと?とびっくりした。選択肢の問題は、以前にも書いたけれど文章全体が間違えているわけではない!下手すると本当に9割は正解だが、一部だけが誤り。(例)「何人かの人々は(正解)」→「すべての人々は(誤り)」という具合なのでぱっと読んだだけでは当然引っかかってしまう。選択肢が4つあったとしたらそのうち2つはすぐに消せるのだけど残り2つで迷ってしまう。こういう時は細かく分けていき一つ一つ検証していく、さらには出題者の意図を読むことが必要となっている。さて、話を戻すと「詐欺師」の上層部って実は「国語力」に長けている、ただしその「国語力」の使い方を間違っているだけで・・・と思わざるを得ない。そういえば警察官OB(暴力団対策の方ではないけれど、地域柄か応援に駆けつけることがしばしばあったらしい)が「裏街道のトップというのはものすごく頭が切れる!実は礼儀も正しいし、話が通じるし、恐ろしく頭がいい。どう見ても皆がイメージするようなヤ〇ザではない。下っ端のチンピラはだめだけど」とよく口に出していたことを思い出す。うーん、いかなる世界でも「国語力」を試される、必要とされるのか?ただし使い方を間違うのはどうか?と考えさせられる。生きていると、一日のうちでも「どちらを食べるか?」といった些細なことに始まり、常に選択をしながら生きている。ぱっと直感で決めるのもありだけど、重要なことや多大な金額がかかわる場合においてはじっくりと検証することが大切でそのためには日ごろから「国語力」を鍛える意識が大切か。
2017/10/03 14:36
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