めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
「野次馬」とはどんな馬?
「今日すごかったよね~」と中学生S君が同じ学校のM君に話しかけるとM君も「本当、何事かとびっくりした」と。何があったのかと聞いてみると廊下で男子二人が殴り合いのケンカを始めたらしくM君はなりゆきを見たいがために「やめろよ~」と言いながら(実は本気で止める気は全くなかったらしい…苦笑)見ており、M君はトラブルに巻き込まれたくないと、さっさと教室に入ったとか。S君曰く「僕ね、完璧に野次馬でしたよ~。」と。その瞬間にケンカ云々はどうでもよくなり「野次馬ってどんな馬?」という疑問が頭に浮かび、生徒が帰った後に早速調べてみたところ次のように解説が。【野次馬の語源・由来】 野次馬は、老いた馬を意味する「親父馬(おやじうま)」からという。 老いた馬は仕事に使えず、暴れ馬も仕事に使えないため、「やじ馬」は暴れ馬もさすようになった。 さらに、何も役に立たないという意味が転じ、自分とは関係ないところで無責任に騒ぐ人をさすようになり、物見高く集まる人もさすようになった。(語源由来辞典より)。昔、馬は交通手段、農作業の働き手として重宝され人間にとって身近な存在であったからこそ、良い意味にも悪い意味にも諺や慣用句の中で多く使われる。まあ、確かに「働き手」として馬を見た場合は年老いた馬(親父馬)は全く役に立たないだろうし、場合によっては殺傷処分と言うのが現実だっただろう。が、近年、馬は人を癒す動物として市民権を得つつある。例えば、医療面で犬や猫によるセラピー効果が認められるのは、現在のところ心理面とその波及効果としての生理面に限られている。ところがホースセラピーの場合は、医療、教育、スポーツの3つの要素を併せ持ち、しかも心身両面への直接的セラピー効果が認められると言われている。つまり親父馬になってもセラピー馬としていくらでも大活躍できそう・・・そう考えると「野次馬」という言葉は現在の馬にとって少々可哀想?
2017/09/29 15:53
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