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小さな国語塾のつぶやき

夏目漱石「こころ」

ある方から夏目漱石の「こころ」のテーマは一体何なのでしょう?高校生の娘が「暗い、暗すぎる」と申していますが・・・という意見を頂戴した。は高校生の教科書に今も昔も載っている定番中の定番「め・い・さ・く」だけれど・・・。果たしてこれを理解できる中高生って一体どれぐらいいるのだろうか?逆に「完璧に理解しました。この世界観、最高です!」などと言われようものなら人生半分を生きている自分ですらドン引きするに違いない。今も昔も自分はとんでもないキャラだと自覚があるので、きれいごとで「ハイ、あの作品は素晴らしいです!よく理解しましたね」とは口が裂けても言えない(そもそもこの段階で国語教師失格か?!)。とはいえ、ではあの作品のテーマは一体何なのか?専門家の間でも意見が分かれているようだが・・・。とりあえず万人にとって一番理解しやすい解説を見つけたので紹介する。【「女性の謎」とは「心」の問題です。しかも、『こころ』の「先生」は「思想」は「固有の経験」から生まれるものだと言います。ここには「人は誰でも一生に一篇は小説を書くことができる」という近代的な小説観の起源があります。すなわち、『こころ』によって、近代文学は「個人に固有の経験と内面」という無限のフロンティアを手にしたことになります。】(NHK解説委員HPより抜粋)正直言って、うまいこと言うなああとこの解説を見て思う。とはいえ、それでも中高生にとっては「こころ」≒「訳わからない」「暗い、暗すぎる」「意味不明」という感想は変わらないだろうし、そのような素直な(?)感想を持つタイプに対して自分は敬意を払う。さすがに試験の解答や感想文において本音炸裂で先のような感想書くことをはマズイし、そのあたりは「空気を読んでね」と言いたいけれど。専門家がAと言ったからA、名作と言われているから名作なんだ!と主体性を持たずに同意する姿勢の方が怖い、問題ありだと思う。今日のこの記事は批判覚悟で書いているが、「表現の自由」「思想の自由」は保証されている国に生まれてよかった~~!一応「公共の福祉」には反していないよね?と自分で自分に言い聞かせている(苦笑)。最後まで読んでくださり感謝。

2017/09/23 18:27

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