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小さな国語塾のつぶやき

「煮詰まる」とは

今日は珍しくブログに書くネタを思いつかず行き詰まっていたところ・・・ふと「煮詰まる」という言葉が頭に浮かんだ。今まさに自分が置かれている状況(行き詰まっていること)を一般的に「煮詰まる」「煮詰まった」という表現するケースをよく見かける。でも実はこれは誤用で「煮詰まる・煮詰まった」という表現には行き詰まった・壁にぶつかったというネガティブは意味はなく逆に結論が出る段階が近づいたというのが本来の意味。ある意味、今まさに自分は「行き詰まったこと」によって「煮詰まった」(ブログネタを思いつく☞結論が出る段階が近づいた)わけだが、なんだか書きながら混乱しつつある。さて、ある調査によると半分近くの人が「行き詰まった」という誤用の意味で解釈しており、実際に広辞苑など最近の辞書では「行き詰まる」という意味で使われているというケース紹介もされているらしい。ということは言い換えると正しい意味で使っても誤って使っても、本来の意味で相手に通じない可能性があるということになる。さらに厄介なのが正しい意味と間違った意味が「真逆」の意味を持つこと。国語塾の生徒達には語彙を増やすよう呼びかけ、慣用句や諺などを覚えたら極力日常生活や文章を書く時に使うように促しているけれど誤用されて使われる慣用句などに関しては慎重になった方がいいなあと思ってしまう。いわゆる誤用されやすい慣用句に関して、自分自身が正しい意味を知っているならば、あまりむやみには使えなくなる(悲しいことだけど)。あるいは相手を選んで(相手が正しい日本語を知っているという前提)で使う必要がある。いやはや言葉は時代とともに変化するから面白く、だからこそ難しい。逆に難しいからこそ奥が深くて面白い。こんな素敵な日本語、丁寧に使っていきたいものだ。

2017/09/14 05:06

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