めむろ国語専門塾
- ブログ
小さな国語塾のつぶやき
抜き出しの問
「抜き出し」の問題は絶対に落としてはいけない!と常日頃思っており、そのように生徒にも伝えいる。なぜなら百パーセント答えが本文中にある→探せば見つかるから。では、「抜き出し」の問いが簡単か?と聞かれると「NO!」だ。出題者側はまことしとやかに「ひっかけ」をほどこしているから。例えば、本文中の傍線部分を解説した文が紹介されており、その紹介文の一部が□になっているような場合、ついつい□に入る言葉を本文中の傍線の近くばかりを探してしまう生徒達。あながち間違いではないのだけれど、もっと大切なことは問に書かれている解説文の□そのものの近く、つまり言い換えると前後をしっかりと読む必要がある。「周囲の人々や□は・・・」という場合は、「周囲の人々」に着目して、この言葉の言い換えを本文中から探し、その部分で適正かどうかを見る必要がある。この場合に関しては「周囲の人々」≒「家族、友人」ですぐに見つかった。「や」≒「そして」・・・でこれもOK。すると「家族、友人そして自分自身・・・・」と本文に書いてあるので□には「自分自身・・・」と入れればよい。にもかかわらず、この問題の正答率が異常に低かった。理由は、本文の文章構成がA+傍線+Bという構成だったが問中の解説文はB+傍線+Aと、ちゃっかりと内容の前後を入れ替えられていたから。抜き出しの問題は先にも書いたように抜き出すべき空欄の前後の言葉さえ、しっかり見て本文から探せばいいだけなのに、ご丁寧にも本文を素直に全部読んでしまったことによって混乱を生じた多数の生徒。数人のうち一人だけ正解し、どうやって解いたかを聞いたところ「僕は本文を読まずに解きました」とのこと。これぞまさに正しい方法。本文を読むことはもちろん大切だけれど、空欄補充に関しては最初から最後まで本文を読む必要はなく、あくまでも「探す」ということを意識してほしい。これは受験勉強、その他にも当てはまる。最初から丁寧に一つずつ…なんていうと間に合わない。今、どの順番っでどんなふうに行動すべきかという優先順位を考えることが必要だと思う。
2017/09/02 16:45
-
-
コメントするには会員登録後、ログインが必要です