めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
読書感想文、裏技
「さすがっす!あんなに書きづらい本でこんなにも上手に書いてくれるなんて!」というのが卒業生からのメール。思わず大笑いしてしまった。どういうことか?いよいよ夏休みも終盤に入り、読書感想文や作文系で焦っている子供たちが続出する頃で、例にもれず焦って連絡をくれた元生徒(十勝の小中学校はすでに新学期が始まっているが)。読書感想文に関してはまず大切なのは①選書!書きやすい、興味を持てる内容の本を選ぶこと。②型にはめて書く。この2点だと思うけれど、そもそも①選書で間違えた卒業生。ある日「先生、○○って本知っていますか?」に始まり・・・。何日か後に「進み具合はどう?」とメールをすると「つまらなさ過ぎて読めないです。」という始末。別の本を選んで読むという時間がないしその気もなさそうな元生徒。高校生ということも考慮して次のような裏技を伝授した。それは「別の作品と対比させること」。たまたま彼が選んだ本はどう考えても彼自身との共通点が見つからず、共感できる部分などなどが皆無・・・。が、幸いなことに書きぶりが平安時代に清少納言によって書かれた「枕草子」と共通点が多いことに気づき(回想録、良い思い出のみに焦点を絞っている、主人公は同性の雇い主に全幅の信頼を置いており、雇い主からも信頼されて可愛がられている)、ネットでも確認したところ、そういう感想文は皆無だったため「枕草子と共通点がある」「どの時代も日本人は必死で一生懸命生きていることに気付いた」とまとめるように提案した。プラス、見本の文章をかなりの量サービスしておいた(苦笑)。締め切りを確認したところまだ余裕がありそうなのでほっと胸をなでおろした。さて、学年によって目指すものが若干違ってくるけれどある程度の年齢になると「いかにも博識です」的に(笑)他の作品、作中の時代の出来事などと照らし合わせて書くという裏技もあり!ぜひお試しを。
2017/08/28 02:09
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