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小さな国語塾のつぶやき

「秋」≒「人生」

昨日は月に一度のラジオ生出演。本当の本当に楽しかった~~~。今回も担当者M様に感謝感謝!なぜこん何楽しいか?①担当者M様が素敵②テーマに合わせて色々と調べることによって勉強になる③発信することが好き、この3点がラジオ出演を楽しく感じる理由。さて、昨日の放送のテーマは「秋の言葉」。いくつかお互いにお気に入りの諺などを紹介しながらの番組進行で、自分自身はというと「秋日荒涼」(もの寂しい秋の景色のこと)という四字熟語を紹介した。それに関連し紫式部が「秋」を人生にたとえており、その感性が素晴らしい!と述べたのだが、そう思わせた彼女の句を今日は紹介する。「おほかたの  あきのあはれを思ひやれ 月に心はあくがれぬとも」(意訳)「世の中は、もの悲しい寂しい秋に包まれています。どうか、そのことを思いやってみて下さい。あなたは美しく輝く月のような女性と出会って心躍っているのでしょうけれども、その陰には嘆きに沈む女たちがいるのかもしれませんから・・・・。」華やかな宮廷の世界に身を置きつつも、冷静な目で宮廷の裏側の負の部分や世の中を見つめた彼女の視点は素晴らしく、大作「源氏物語」の作者らしいと改めて感じる。秋は冬への準備をする時期で、それらを目の当たりにできる頃=もの悲しく寂しいイメージが合う。これが「夏」だといまいちピンとこない・・・。むろん秋は「収穫」の時期でもあり明るいイメージもあるけれど。人生は楽しい方がいいに決まっている、でも楽しいことばかりの人生を歩める人なんて絶対にいない。ある意味、苦しみがあるからこそ楽しい時のありがたみが分かる。楽しい、うまくいっている時こそ有頂天になって浮かれて足が地につかない状態になるのではなく、紫式部のように常に冷静でぶれない視点を持ち続けていきたいもの。

2017/08/24 13:58

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