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小さな国語塾のつぶやき

人間至る処青山有り

「人間到る処青山あり(じんかんいたるところせいざんあり)」という諺がある。人はどこにだって骨を埋める地があるものだ。故郷ばかりが死に場所ではないのだから志を持って郷里を出て大いに活躍すべきであるという意味。釈月性という江戸末期の僧が表した詩に由来する言葉である。江戸時代というと先祖代々の土地をしっかりと守ることが大切だった時代、そんな時代にこういった考え方は斬新だなあと感じる。ご先祖様の土地や家を守ることは大切、でも何らかの事情で故郷を出ることになったとしてもそれを卑下する必要は全くないと思うのだが・・・そう思わない人々が大半という地域が世の中にはいくつも存在する。個人的には家や土地を代々守ること、新天地を求めて郷里を出ること、どちらが優れているとは言えずどちらも有りだと思うのだ。そもそも北海道は日本各地から移住者がやってきて開拓がなされたおかげで成り立っている。つまり、ある意味100年ほど前にそれぞれが事情を抱えながら、そして希望に燃えて故郷を捨てて北海道に移住したわけで本当に頭が下がる。様々な故郷を持つ人々が集まっているという事情の土地ゆえか、外部からの人間を本当に暖かく迎えてくれる素晴らしい土地柄の北海道。有難い限りだ。また、故郷にとどまる、あるいは新天地を求める…ともに自由に選択できる日本という国に生まれてよかった~ともつくづく感じる。おかげであちこちと渡り歩き、現在北海道在住の自分はそろそろこの辺りで骨をうずめてもいいかなあ思い始めている。ただ、諺では「故郷を出て大いに活躍すべき」とある・・・・、まだまだ「活躍」にいは至らないので日々精進して活躍してから天寿を全うしようと大張り切りの今日この頃。なんだか北海道という土地自慢になってしまった今日のブログ(苦笑)。でも本当に素晴らしい場所だということは間違いない。

2017/08/16 02:52

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