めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
夏は日向を行け冬は日陰を行け
【夏は日向を行け冬は日陰を行け(なつはひなたをいけふゆはひかげをいけ)】という慣用句がある。1.夏には敢えて日の射す道を行き、冬には敢えて寒い日陰を行くように、進んで厳しい道を選び自(みずか)らを鍛(きた)えなさいということ。身体を健康に保つ方法。2.夏の日陰や冬の日向は人に譲(ゆず)りなさいということ。出しゃばった行動を取らず、謙譲(けんじょう)の心を持ちなさいということ。この諺は半分合っているけれど半分はどうなのかなあと個人的には思う。心がけとしては素晴らしいと思うけれど、夏に敢えて日の射す道を行くと熱中症になる~、日焼け止めを塗るという対策をとっておかないと後で皮膚がひりひりして大変なことになる!皮膚がんへまっしぐら!とツッコミを入れたくなるからだ。むろん諺、それに対するツッコミも比喩的的表現なのだけれど。つまり敢えて厳しい道を行くことは確かに本人の成長につながったり周囲に対する態度としては素晴らしく、周囲からの受けがいいかもしれない。でも何の準備もせずにいきなり厳しい道を選んだら下手すると取り返しのつかないことになりかねないと言いたい。ではその基準をどこに置くか?夏に日向、冬に日陰に行くことによって得られるであろう体力や忍耐とそれを得るために失うものやリスクのバランス収支がプラスになるか?挑戦することに対してワクワク感が起こるか?という2点に限ると個人的には感じている。もしも明らかに自分には「夏に日向、冬に日陰・・・」が大それたことと感じ、回避可能ならば堂々と回避すればいい。堂々と「夏に日陰、冬に日向」でいいと思う。昔から言い伝えられている諺が絶対に正しいというわけではない。人によって「日向」「日陰」の基準もバラバラなので人を押しのけてまで自分が快適な空間に・・・というのは言語道断だけれど常識の範囲、自分のキャパシティの範囲内、プラスの収支、ワクワク感を大切に道を選んでいきたいものだとふと考えた一日だった。
2017/08/11 01:48
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