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小さな国語塾のつぶやき

君子危うきに近寄らず

「君子危うきに近よらず」(くんしあやうきにちかよらず)という慣用句がある。【意味】「君子」は見識や教養、徳のある人格者。君子は自分の身を慎み、不用意に危険なことに近寄ろうとしないということ。さて、これは文章を書く時にも当てはまる。結論を言うと、結果を表す接続語「だから」の代わりに最近は話し言葉の「なので」を使う人が多くなっており・・・「なので」は書き言葉としてもほとんど市民権を得ているため間違いとは言い切れない。それでも「なので」に関して違和感を持つ人間が多いのも事実。先日、高校教諭に「なので」は使っていいのかと質問を受けた。「先生はどう思われますか?どうお感じになりますか?」と聞き返したところ「私はこれは話し言葉だと思っており、あまり使わない方がいいと思います。」とのこと。この先生のご意見には自分自身も全くの同感で、生徒には「間違いではないけれど、文章を読む人間というのはちょうど君たちの親世代かそれより上の可能性が高いよ。となると・・・・答えは出るよね。わざわざ減点される、心証を悪くするかもしれないというリスクは取らない方がいいよ。」と伝えている。これもまた、先日の高校での研修会でもお伝えしたことだが「理由は~からです。」については厳密にいうと間違い。「理由は~」は主語なので正しくは「です。だ。」で終わるべきなのだ。となると志望動機などをどんな風に書くか?単純に「~からです。」「~だから志望しました。」とした方がベターだろう。細かいことを言い出すときりがないし、うっかり轍を踏むのが人間の性だが前もって避けるための工夫をすることが大切だろう。と、偉そうなことばかり書いている自分は気が付くと危うきに近づいている・・・。うーん、これはもはや修正不可能の習性か?それとも修正可の習性?

2017/07/31 02:14

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