めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
古い人間・・・
「草いきれ」という言葉を知っているだろうか?ときどき国語の文章にも出てくるのだが、100パーセント!生徒たちは知らない言葉。そのため音読をさせるとどこで切って読むのか分からず本人の独断で「草」「いきれ」になったりする。「草いきれ」の意味は「夏の強い日ざしをうけて、草むらから立ちのぼる、むっとする熱気。」で独特の香り?とともに迫ってくる熱気なのだが…意味を説明してもどの生徒たちも実感できないようだ 。なぜなら草むらに分け入るという経験がないからか?さて、昨日のラジオトークのお題は「夏の言葉」。興味ある「夏の言葉」を一つ挙げてほしいといわれ「草いきれ」を言ったところ、やはりというべきか?若い担当者M様はご存知ではなかった。では、自分自身はいつからこの言葉を知っていたのか?と聞かれると・・・うーん記憶は定かではないのだけれど幼いころから知っている。なぜなら田舎育ちで、小さいころから両親やそのほかの大人たちと草むらなどに分け入ることが多く、おそらくその時に聞いて覚えたのだろう。別に「草いきれ」という言葉を知らなくても人生になんら影響はないけれど、何かを体験した時にその体験にぴったりの言葉などがあれば、周囲の大人たちが子供たちに言葉を伝承するということはとっても素晴らしいことだとは思う。さて、後半では「幽霊の日」にちなんで「何か幽霊に関する本などがあれば教えてほしい」と言われ、すかさず小泉八雲の「怪談」を挙げた。「怪談」に収録されている有名な話としては「雪女」「耳なし芳一」などなど。小泉八雲、「怪談」を知らなくても「耳なし芳一」は誰もが耳にしたことがあるだろう。昨日も本当に楽しい時間を過ごさせていただきつつ、ふと「なんだか、いかに自分が古い人間かをアピールしたような・・・。まあ、いいかっ。古美術・アンティークは価値があるし・・・ん?自分は物か?」と自問自答した(苦笑)。すべての古いものに価値があるというわけではないけれど、昔の人が考えた表現というのは奥深いものが多く、いろいろと調べてみて使ってみると世界が広がると思うのでぜひおすすめしたい。
2017/07/27 01:40
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