めむろ国語専門塾
- ブログ
小さな国語塾のつぶやき
生徒自慢(S君編)
水曜日の中学生クラスはとにかく面白い!定員である四名全員が男子で、それぞれ個性的だから。具体的にいうと二名が物事を冷静に批評することに長けており、ほかの二名はシャイなタイプ。どちらがいいとか悪いとかはなく、どちらのタイプが点数が良い悪いという差はないが、文章を書く時に性格や個性が顕著に表れるから面白い。物事を冷静に批評するタイプの二名はスイッチが入るととってもオリジナルな素晴らしい文章を書き、シャイで熟考タイプはなかなか最初の一文字が書きだせないことが多いためこちらから質問をする。この際に彼らの意外な素敵な一面を垣間見ることが出来るのが楽しい。質問とは次のような感じ。生徒が「マラソン記録会の時に先生が最初から最後まで先頭を走ってくれた」というエピソードを言ったときに「何歳ぐらいの先生?ベテラン?若い?」と聞く、すると「ベテラン」と答える。こちらが「ベテランの先生が走ることはどう思う?どういうこと?」といった具合に少しずつ意見や考えを引き出していく。そういった作業を通じて生徒自身が自分が言いたいことに気づいたり、書き足したりすると内容が濃い文章になる。さて、先ほどのやり取りの最中にS君がボソッと「ベテランってことは目の前の先生同様(国語塾の指導者)に年かさを増しているってことだよね(皮肉)。」とつぶやいた。自称、平成生まれと言っている目の前の人間に対する皮肉・・・。思わず笑ってしまった。その彼に竹取物語の古文演習を行うと、ここでも「女の子を家に連れて帰るなんて人さらいだよ~。こういう場合は警察に届けなくては!」とポツリ。「いやいや、昔は警察なんてないし、ここで女の子を放っておいたらおとぎ話として成り立たないよ~。ありえないことが起こるのがフィクションなんだよ」と伝えた。むろん、そんなことは百も承知のS君なのだが一面的に素直に(?)物事を信じたり受け入れるよりも多面的な視点で物事を見てから判断することを習慣とする彼らしい発言。ちなみに彼は空気を読むタイプなので相手を見て先のような発言をしている。素直さとともに多面的に物事を見る視点を持っているS君は素晴らしいなあといつも思うし、ほかの3人もそれぞれが素晴らしい個性を持っており今後がますます楽しみである。
2017/07/21 01:41
-
-
コメントするには会員登録後、ログインが必要です