めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
本のテーマを見出す
読書感想文を書くにあたって、その本の「テーマ」はなにか?作者は著書を通じて何を読者に伝えたいのか?を正しく把握することが大切だ。感想文だから、感想をメモしようと大張り切りの子供達はページを読み進めるうちに「うわー、こんな事初めて知った。」「え~、なにこれ?」「かわいそう~~~」「すごーーい」等々、当然のごとくページや書かれている内容によって感想は変わり、それらを必死でメモしている。そのままの状態でいざ感想文を書こうとすると「主人公が○○した時は本当に嬉しかったです。」「主人公が△△の時は本当に可哀想でした」「最後は〇△□となってよかったです」といった文章、場面ごとの紹介+その場面に関する感想で終わってしまい、これでは到底「読書感想文」とは言えない。本全体を通して何を感じ何を学んだかを書く必要がある。作者は著書を通じて読者に伝えたいことがあるはずで、それが何なのかを意識しながら読むことが大切だ。とはいえ、必死で読んでも本全体の「テーマ」が分からない時は「あとがき」を参考にすると答えが書いてあるので試してみる価値あり(いわゆるカンニング…汗)。感想文は「テーマ」は何か?と問われているわけではなく、テーマに対して自分がどう感じ、学んだか?を意識して書くことが要求される。だから姑息?な手かもしれないが、「あとがき」などから「テーマ」を理解し、それに対して自分は「その通り」なのか「分からない」…なのかを書けばよい。例えば、戦争に関する本を手にしている生徒、どのページも悲惨なことばかり書いてあるため「かわいそう」というメモが多いが、そもそも作者は「かわいそう」と同情をしてもらうのが目的ではなく、結論を言うと「こんなひどい、悲惨な戦争は二度と起こしてはいけない」というメッセージを込めているのだ。そういったメッセージに気づくことを意識して取り組んでほしい。
2017/07/06 02:37
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