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小さな国語塾のつぶやき

「虹色のチョーク」

今、手元に「虹色のチョーク 働く幸せを実現した町工場の奇跡」(小松成美著 2017.5.20初版)という本がある。図書館にリクエストして入れてもらった本だ。以前、友人から頂いた「チョークと黒板セット」を作った会社、日本理化学工業株式会社について書かれている本だ。といってもピンと来ないかもしれないが「日本でいちばん大切にしたい会社」という本で紹介されたり、従業員の7割が知的障碍者ということで注目を集めている会社というとピンとくる方も多いだろう。話題になっている本だが、いわゆる「光」の部分だけにスポットをあてて、会社を称賛しているだけの本ならば読むのを辞めようと思っていたが、結論を言うと一気に読み切った。著者が本書22ページで次のように書いている。「メディアによって報じられる華やかな賞賛の陰にあるはずの困難や絶望すら言葉にしてほしい、と伝えたのだ。」と。彼女の言葉通り、つぶさな取材に基づく、きれいごとだけではない葛藤なども書かれており様々なことを学ぶと同時に考え込んだ。ただ、一つだけ言えることは何事にも光があれば影がある、一見、成功しているように見える人も陰ならぬ苦労や努力があったことは間違いないこと。逆もしかりか?また、相手と信頼関係を結ぶためには、最初からお互いに伝えるべきことは伝えることが大切だと改めて自分に言い聞かせるきっかけとなっている。基本的に相手の貴重な時間やお金を無駄にしないために、当国語塾の方針、メリット、デメリットを伝え、入塾するかどうか検討していただくよう心掛けているつもりだが・・・。逆に、保護者様からも最初にある程度の情報を頂かないと、後々問題が起こる・・・・。本を読んで何を感じ取るかは人それぞれだが、いろんな意味でお勧めの一冊である。

2017/06/18 01:30

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