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小さな国語塾のつぶやき

国語講師の特権

かなり以前に「先生ってもしかしてテキストはすべて解いてるんですか?一体どのぐらいの量の文章を読んでるんですか?す、すごすぎる・・・」と生徒から言われたことがある。国語講師があらゆるテキストを読んで解くのは当たり前のことで、そもそもそれが仕事なのだが彼にとっては「膨大な量の文章を読んで解く」ことが新鮮だったようだ。確かに国語のテキストやテストの文章を読むことに対して苦手意識を持っている、苦手とまではいかなくても「面倒だ」という気持ちがあるならば国語講師のやっていることは新鮮、なおかつ信じられない~という気持ちになるだろう。むろんすべての文章に対して共感できるわけでもなければ、興味がわくわけではないが、かなりの割合で「へ~、なるほど」「これ、面白い」という文章に出会える。考えてみれば国語の教材として使用されている文章というのは一冊の本のうちのたったの1、2ページ分、しかもそれは何百ページのうちで一番面白い、メインの部分であることが多い。つまり、国語の題材を読むことによって「本のいいとこどり」をしているとも言え、さらには膨大な量の文章を読むことによって、広くて浅いが様々な分野の知識が蓄積される。これぞ国語講師の特権!!!と得したような気分になれる!正直言ってこの快感さは、自分自身にとっては他の科目では味わえなかった。さて、この特権が意外とちょこちょこと役立つのだ。例えば「自然と科学」についての意見文を書きたいという生徒に対しては「あ、あのテキストの○○さんの文章を彼に見せよう、絶対に参考になるはず」とか、別の生徒には「今の君には教科書にも登場している△△氏のプロフィールや考え方が参考になると思うよ。」といった具合に指針を示すことが出来る。広く浅く・・・だが、膨大な文章や知識に触れることが出来る今の仕事が、本当に有り難くて楽しい日々だ。

2017/06/17 04:41

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