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小さな国語塾のつぶやき

紛らわしい表現

今、手元に夏期講習用のテキストの見本がドーンと積まれている。国語だけの薄いものもあれば五科目すべてが一冊になったものもあり、パラパラと楽しくめくっていたのだが・・・。改めて「日本語って難しい」と感じた。というのが、同じ内容が別の表現(日本語)になると慣れないうちは全く別の内容だと勘違いしたり、似たような言葉をごちゃごちゃにしてしまうだろうと思うからだ。数年前まで国語以外の科目を教えており、その時に中3の生徒は必ずと言っていいほど「平方」と「平方根」で混乱していた。彼らには、まず面積の単位である「㎠」を日本語で言ってもらい(平方センチメートル)、面積の単位は必ず2回掛け算する→平方とは2回掛け算する→2乗、だとイメージして覚えるように指示した。そして「平方根」に関しては「平方の根本」→「二乗のもと」→「二乗してこの数字になるものを考える」といった風にかなり無理があるが、日本語から連想するように説明した。さて、理科では次のような文章があり、きちんと読まないと間違える。①「エンドウの種子のまる・しわのように一方しか現れない2つの形質のことを何というか。」答えは「対立形質」、別の問題集では①の下線部が「同時に現れない二つの形質」となっている。つまり「一方しか現れない」=「同時に現れない」が同じ意味だと気づかなければ「?」となったり別のことを答えてしまう。また、別の問で②「子に一方の親の形質だけが現れるとき、現れないほうの形質をなんというか。」答えは「劣性形質」。よく読めば分かるが、①と②は使われている言葉が似ているためパッと読んだだけで「あ、分かった~」と判断すると間違った答えになってしまう。クイズの早押しではないのだから、きちんと最初から最後まで文章を読んで「何を問われているか?」「言い換えるとどういうことか?」と意識しながら新しい知識を取り入れる工夫が大切だろう。

2017/06/14 01:04

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