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小さな国語塾のつぶやき

上手な「作文」を書くには。

学校の広報誌に掲載される予定の、運動会作文を必死で書いていたHちゃん。ただ単に書いて提出・・・というわけにはいかないため本人なりにああだこうだと試行錯誤しながら頑張っていた。その時の彼女の鋭い発言は次の通り。「時系列で書くと単なる日記になってしまうし・・・でも練習のことと当日のことを両方書きたいし、どうすればいいかなあ~」と。「おおっ」と思わず内心拍手。皆、行事作文、特に運動会の作文となると「書きたいこと」「ネタ」が多くなるため、ついつい「~しました。」「次に・・・しました。」「そして・・・」といわゆる「て、て、て、」作文、あるいは日記になってしまいがち。ではどうすれば「作文」になるか?大まかにいうと①書き出しを工夫する②表現の工夫をする③自分が感じたことを入れる、の三点を意識するとよい。①は会話文から、自分の気持ちから、結論から始めることによって「何月何日に○○をした。」「今日は・・・。」で始まる日記とは差異をつける。②では、「不安だった」→「不安が湧き上がってきた」という具合に。③に関して言うならば「事実」「気持ち」、「事実」「気持ち」といったように交互に書くというイメージ。とはいえ、①や②に関してはどうしても自分の癖が出てしまいがちで、さらにはスマートな表現は思いつかないのが普通のこと。だからこそ、指導者、大人や辞書にアドヴァイスを求め、初めて聞く表現、言葉、慣用句を覚えて今後どんどん使うことによって語彙を増やすことが大切だ。また、日ごろから「良書」を読むことによって自然に美しい日本語が身につくと言える。とはいえ時間がなくて、読書する時間を取れないという場合は教科書の中の表現で「おっ、これいいなあ。」「素敵だなあ」というものを見つけると自分専用ノートにメモをすることをお勧めする。「作文」を書くことは正直言って難しい!いきなり今日から上手になるというものではなく、日ごろからの心掛けが大切になるが・・・素敵な「作文」を書けるための努力をすることは感性を磨くことになり、決して無駄な努力ではない。日々精進。

2017/06/03 15:53

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