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小さな国語塾のつぶやき

終わり良ければ・・・、勝てば官軍

先日の日曜日、十勝管内の中学校で体育祭が行われた。体育祭の後には・・・「作文」がお決まりコース。どんな風に書こうかと考え込んでいる某生徒に、当日の話を聞きながら「終わり良ければすべてよし」という慣用句を書いたら?と提案した。なぜなら①この有名な慣用句を知ってほしい②字数を稼ぐことができる、という2点の理由からだ。その生徒が書こうとしていたエピソードというのは、クラス対抗大縄跳び。クラス全員で大繩を跳び、記録を競うという競技で、2回チャンスが与えられ2回のうち良いほうの成績を採用するというルールだとか。ちなみに某生徒のクラスは1回目の跳躍で学年トップ、2回目の跳躍は他のクラスが跳び終えた後に始めた(この段階でも学年トップ)のだが、気が緩んだためかなんとなんと0回という結果に終わった。が、初回の記録を採用されるため結果として学年トップになった。結果はもちろん嬉しかったそうだが2回目の跳躍で0回に終わったことに対してのクラスの雰囲気や対応がよかったということを書きたかったそうだ。さて「終わりよければすべてよし」の意味は「途中、紆余曲折、失敗や苦労や挫折などあったかもしれないが、結果が出せたのだから、途中経過にこだわらず、成功を享受しよう」という前向きのメッセージとして使われることが多い。似たような言葉で「勝てば官軍負ければ賊軍」がある。こちらの意味は「どんな姑息な手段・卑劣な手段を使ってでも結果がよければそれでいい」的な意味合いが強い。正直言って自分を振り返ってみると・・・基本的に曲がったことが嫌いで姑息な手段や卑怯な手段を選んでまで勝とうとしたことはないが、ある意味「終わり良ければすべてよし」とばかりに途中経過が少々みっともないようなことがあっても気にせず、一言でいうと泥臭い状態で努力したことは数知れず。若い子たちも「勝てば官軍」ではなく「終わり良ければすべてよし」をモットーに泥臭く努力しよう!と伝えたい。

2017/05/31 02:43

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