めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
名は体を表す2
今日は2回、近所のセブンイレブンに行った。一回目は、コピー、自動車保険の払い込み、買い物で2回目は・・・買い忘れたものを買うため、固定資産税を払うため(一回目に書類を持参するのを忘れていた)で、自分のいい加減さにあきれると同時に「いや~~~コンビニって本当に便利だなあ。買い物はもちろんのこと、支払い、コピーまで出来て最高!」と気分は晴れ晴れ。ところでセブンイレブンは、もともとは午前7時から午後11時前の営業時間だったころから「セブンイレブン」と命名され、まさに「名は体を表す」状態だったのが、今や「セブンイレブン」=「コンビニ」となり、コンビニの代名詞となっている。最初は「名は体を表す」だったが、今や名前だけが別の意味を持って独り歩きしている。さて、教室からコンビニまでの短い距離の道筋には白樺の雑木林がある。本物の白樺の木を見たのは8年前に北海道に引っ越してきた時が初めてで今でもあの感動がよみがえってくる。白っぽい樹皮ですーっと空に伸びている姿がなんとも美しいのだ。そしてその時に、大正期の純文学「白樺派」はまっすぐな思想で、なおかつ美しさを兼ね備えている白樺をイメージしたの違いないと勝手に想像していた。(白樺派を代表とする作家は志賀直哉、武者小路実篤、有島武郎など。)が、が、が、実は「白樺派」の命名由来は、実はかなりいい加減だったらしい。最初は「麦」「草」という候補があったらしいが、誰かが「白樺」が良いと言い出して、それを志賀や正親町が内心で「白樺という木が好きだから賛成」と思い、一方で武者小路は内心で「白と樺の色の配合が面白いから賛成」と思って、それぞれ違う思惑で賛成した結果「白樺派」となったとか。何はともあれ、もともとある固有名詞を別の物事に名づける時は、例えそれがいい加減な?理由で名付けたとしても名前の持つイメージから自由に発想できる、発想する余地が残されているのは興味深い。知らなければよかったということもあるが。
2017/05/17 14:50
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