めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
読み手の主観はタブー
国語の問題を解く時は「論理的に」「自分の主観を入れずに文中からヒントを探す」「パズルのように解く」と常日頃から言ったり書いたりしている。ではなぜパズルのように解けるか?というと「上手な文章ほど前後がつながっており矢印でつなぐことができるから」「矢印で結ぶことができるような文章ほど人を説得できるから」。例えば保険のセールストークとして①日本人の2人に1人がガンに罹患し、3人に1人がガンが原因で死亡する=(つまり)あなたも「関係ない」わけではない⇒(だから)ガン保険について検討したほうが良い⇒(また)ガン罹患率の高い年齢層は70代~⇒(だから)70歳以降も保障してくれるプランを選ぶのが賢明・・・といった具合にきれいにつながっていく。こんな風に言われると「そうかなあ」「そうだよなあ」と納得してしまうだろう。が、が、が、国語の文章では抽象的だったり哲学的な内容だと「=、⇒で結ぶ」と言われてもなかなか難しい。なぜなら作者の「主観」が中心となった文章なので必ずしも「1+1=2」という美しい図式にならないから(作者の中では「1+1=2」と言っている。)某生徒が「問では『○○はなぜですか?』と聞かれているけれど、⇒で結んだ箇所は理由ではなくて単なる言い換えですけれど」という鋭い突っ込み。とはいえ、本文中では接続語などを利用すると(原因)⇒(結果)という図式になり、しかも「~から」という表現になっている。つまり、図式は成り立つけれど「1+1=1」状態になってるというブーイングだが、作者としては「1+1=2」と言っている、あるいは出題者にはそう解釈できたのだ。詰まるところ、読み手の主観を入れずに文中に書いてあることを客観的につないでいく(パズルのように)ということを忘れずに実践することが重要。「この論理はおかしい、作者というよりも出題者がおかしい」などなど突っ込みを入れていると時間切れ、誤解答。。。ろくなことがないので、そのあたりは割り切ること!
2017/05/14 05:05
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