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小さな国語塾のつぶやき

「道しるべ」

保護者の方から勉強のことで相談を受けることが時々あり、状況に応じて宿題や復習を一緒に取り組んでもらうよう伝えることがある。なぜなら国語教室で勉強するのは週に一度、50分でそれ以外の時間の方が圧倒的に長いからだ。週に一度50分だけ勉強するだけでは到底力がつくわけがない。むろん理想は子供が自主的に宿題や復習をすることだろうが、年齢が低ければ低いほどなかなかそうはいかない。折角張り切って課題に取り組んだとしても分からない箇所が出てくると「もう嫌だ」と投げ出してしまうこともあるだろう。親がすべてお膳立てしたりスケジュール管理をすることによって自主性が育たないという意見もあるだろうし、むろんそれは正しいと思う。かといって完全に野放し、放任することはまるで子供に地図や情報を与えずに知らない土地に放りだすようなもの。つまり最低限の「道しるべ」を大人が示し、基本は見守る、困ったときに手助けをするということが大切…と書きながらもそのバランスが難しいということも重々承知している。だからこそ、生徒の性格や個性によって保護者に伝える内容が変わるのだ。子ども4人すべてを東大理Ⅲに入れた佐藤亮子さん、通称「佐藤ママ」のコメントをテレビで見たり、著書「受験は母親が9割 灘→東大理IIIに3兄弟が合格! (朝日新聞出版)」を読み、親(大人)が子供に「道しるべ」を示すことが大切だなあと改めて感じる。佐藤ママの発言はまっすぐで正直なため批判が相次いだりネットで炎上しているようだが、彼女の基本姿勢や子供に対する愛情は間違っておらず(それが証拠に結果を出している)「道しるべ」の示し方が完璧だったんだなあと思う。各自にピッタリの「道しるべ」を模索しながら日々前進したいものだ。

2017/04/20 01:54

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