めむろ国語専門塾
- ブログ
小さな国語塾のつぶやき
イメージをする工夫
漫画は読むけれどなかなか本は読んでくれない、読まない・・・という声をよく聞く。字ばかりだと読むのが面倒だからというのが理由の大半だろう。ではなぜ面倒に感じるか?⇒本文を読んでもイマイチ内容が理解できないから。では、なぜ本文を理解出来ないか?⇒頭の中で本文を図式化したりイラストとしてイメージしたりすることが出来ず実感がわかないから。⇒ますます本嫌い、国語嫌いになる・・・と悪循環になりがち。大人側からすると、子供が幼いうちは経験が少ないからこそ名文に触れさせたいと思う、逆に子供側にとっては経験不足のため文章をイメージすることが出来ないというギャップが生じる。そんな場合はちょっとしたきっかけを見つけることが大切になるだろう。昨日、小学4年生にとってはかなり高度な内容の説明文を演習した。前半がリンパ、後半から白血球、白血球とリンパのつながりについての文章内容。飽きないようにと段落ごとに読み手を変えたりしながら読み進め、途中で「ちのはなし」(福音館 堀内誠一著)の絵本を用いて白血球の絵を見たり文を読んだりしてから、テキストに戻った。すると利発なT君は、自ら絵本にある白血球をノートに写しリンパを自分で想像して描き、それらを結び付けて・・・と本文を図式化し始めた。ついでにオマケとして赤血球まで書きこんで色まで付けていた。内容把握を問われている選択肢も「あ、これ違う。書いてない」「あ、これだ」とパーフェクトの解答!先週、自力で少し予習をさせた時はチンプンカンプンでご機嫌斜めだったが今日は文章内容をイメージすることが出来て、やる気スイッチが入ったようだ。毎回このようにじっくりを取り組むことはできないし、どんなに工夫してもやる気スイッチが入らないこともあるだろう。でも、ただ単に「読みなさい」「解きなさい」では国語を面白いとは思えない、イメージや図式化しやすくなる工夫、訓練が必要だと実感した。
2017/04/15 01:16
-
-
コメントするには会員登録後、ログインが必要です