めむろ国語専門塾
- ブログ
小さな国語塾のつぶやき
いかにして言い換えるか?
新中学3年生の今週のテーマはズバリ「記述」。特に今週は実験結果、実験目的を一言で表現しなくてはならない記述や、比喩的表現をいかに分かりやすく表現するかという難度の高い記述問題を生徒に課したので生徒の大変さは尋常ではなかったと思う。ではいかにして解くか?①まずは比喩的表現の言い換えを本文中から探す。②どうしても本文中に「これぞ!」という表現がない場合は極端な話、小学生が読んでも分かるぐらいに分かりやすく書くことを意識する、この二点に尽きる。例えば「通俗道徳の臭みが伴っている」という表現を記述で使っていいか?となると・・・これは使わない方が良い。なぜなら「臭みが伴っている」だと「は?通俗道徳って臭いの?え?そもそも匂うの?」と突っ込みを入れられる。つまりこの表現だと意味不明なのだ。解答を書く本人としては前後の文章からなんとなく理解できているため違和感は感じないだろうが、いきなりこの文だけを読む側としては「??」となる。だから「道徳通俗の臭み」を言い換える必要があり、本文中の「教訓じみた」という表現が言い換えだと気付けばこちらの表現を使うべきなのだ。が、が、が「教訓じみた」という言葉の意味が分からない、あるいはそれが言い換えだと気付かない場合は苦肉の策でとりあえず「道徳通俗の要素があり」といった風に一般的な、少しでも分かりやすい表現に言い換えることが大切。最初から模範解答のように書けないだろうが、模範解答を見てなぜそうなるのか?どこの表現を用いているかをチェックすること、日頃から何気ない比喩的表現を言い換える練習をすることが上達への近道。授業では、この難問を解いた後に同じ文中の「胸にしみいる」を言い換える演習を行ったところ、難しい言い換えを考えた直後だったため全員すぐに「感動する」と正解した。今後もちょっとした言い換えの演習は継続予定だ。
2017/03/25 02:42
-
-
コメントするには会員登録後、ログインが必要です