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小さな国語塾のつぶやき

うまい話には裏がある

「うまい話には裏がある」という慣用句的な表現がある。あまりに自分にとって都合の良い話を持ち掛けられた場合、その話には表に出ない隠れた事情が潜んでいると疑うべきだという意味。この表現はいわゆる処世術の教えとして使われるのだが、国語の「ひっかけ問題」にも当てはまる。「傍線③の説明として正しいものを選び、記号で答えなさい」という問に対してアが正解だったとする。ひっかけの答えとしてイ(本文の表現をそっくりそのままの内容)があり・・・ごく一部の生徒はイと解答してしまう。本文の内容に合うものを選ぶ問題ならばアとイの両方が正解になるのだが、今は傍線③について聞かれているので、いくら本文に書かれているからといってもイは答えにはならない。つまり、14歳の中学二年生に対して「君の名前は?」と聞いた時に「14歳です」と答えるようなもの。本人にとって14歳という年齢は確かに間違いではないが、聞かれているのは年齢ではなく名前なので「山田太郎です」といった具合に答えるべき。日常生活における当たり前のこと?だと答え方を間違えることはないが、国語の長文の場合だと、ついつい「あ、本文に書いてあった!ラッキー!分かった!」となりがち。小学生のうちは素直に本文の表現そのものが答えになることが多いが、中学高校となると「本文そっくり」には落とし穴があることが多い。まさに「うまい話には裏がある!」と心して疑った方がいい。①問の答えとしては適さない②因果関係が逆になってる、などなど。国語って人生の縮図?!と思う今日この頃。

2016/12/24 03:07

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