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小さな国語塾のつぶやき

殿

つくづく思うのが…日本語は難しい。例えば、お月謝袋の宛名を書く欄の最後は「殿」になっている。基本的には宛名に「殿」を付ける場合は公用書の場合が多く、目上から目下への敬称として使われる。つまり、むやみやたらと相手に対して「殿」と使うことは、相手を目下とみなしていることになり失礼になる。例えば役職の敬称として「○○部長様」だと変!とばかりに「○○部長殿」とするのはタブー。社長からならともかく、平社員が部長に対してそのような文書を書くと失礼になる。それに対して「様」は、男性・女性を問わず、目上・目下に関係なく、個人に対する最も一般的な敬称として広く用いられている。手紙や文書のあて名も「様」を用いるのが一般的で無難と言える。となると・・・お月謝袋に印刷されている「殿」は生徒や門下生は先生よりも格下という考え方からきてる?とはいえ、生徒はある意味お客様、お客様のおかげで仕事が成り立つので「様」でいいのではとメーカーにツッコミを入れたくなる。さて、宛名としての「殿」は目上から目下だが、口頭や呼び名として「殿」と使う場合は基本的に男性に対して敬意を払うという場合が多い。例えば温泉の場合、男性用のお湯に対して「殿方」「殿湯」と使われる。つまり書き言葉とは逆・・・。ウーン、なんとも難しい。迷ったら無難な使い方をするのがベストか。宛名では「様」、口頭や呼び名としては「男性」「男」と言った具合に。

2016/11/10 14:45

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