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小さな国語塾のつぶやき

句切れ

短歌や俳句の句切れを探す時には①切字(や、かな、けり、よ、ぞetc)があるところを探す(読んで字のごとく、切字があるところで句切れになりやすいから)②句点の打てるところを探す③視点が変化しているところを探す、というこの3点を心がけることが大切で、中学2,3年ともなると①②はほぼ完ぺき。が、意外と③が盲点になる。句点の打てるところ≒終止形、言いきりだと必死で探すのだが、動詞に関しては終止形と連体形が同じになるため紛らわしい。先週の短歌の演習で100パーセントの確率で全員が間違えた問題をここに紹介する。「山かげの 草にのこれる 夕あかり 馬はかすかに 尾をふりにけり (石井直三郎)」は何句切れかを答える問題。「のこれる」が動詞の言いきり(終止形)だと思い込み「二句切れ」と全員が解答。実はこの「のこれる」は「夕あかり」にかかる「連体形」と考えるのが妥当。さらには、前半の主人公(視点)は「自然」で後半からは主人公(視点)は馬に移っている。よって、これは「夕あかり」で切れる三句切れと言える。短歌や俳句は作者が感情や目の前の情景を短い言葉で表しているので、機械的に技法のみにこだわるのではなく、言葉を映像にしてイメージすることも大切。

2016/11/07 13:42

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