めむろ国語専門塾
- ブログ
小さな国語塾のつぶやき
お茶目
古文で「可愛らしい」は「うつくし」と表現するが、現代の日常生活において「可愛いらしい」の表現の一つとして「お茶目」という言葉がある。漢字からして「茶道」に関係するのか?と調べてみたところ諸説があるらしい。一番有力な説を紹介する。「おちゃめ」の「お」は丁寧語。「ちゃめ」は「ちゃりめ」の略であり、「ちゃり」には「おどけた、ふざけた」の意味があり、「め」は「女」とのこと。「ちゃり(茶利)」は、動詞「ちゃる(茶)」の連用形。意味は、滑稽な文句や身振り、おどけること。冗談などで人形浄瑠璃における、笑劇的な滑稽な演技・演出のことも言うそう。そんなことから「おちゃめ=ちゃりめ」「おどけた女」の意味となるらしい。とはいえ、最近は「お茶目」と言う言葉は女子に対してのみならず男子、物に対しても使っている・・・。で、ふと思ったのだが調子の良い、発言が軽々しい男性に対して「チャラい」「チャラ男」と表現することがあるが、おそらくこの「ちゃら」というのも「ちゃりめ」が語源だろうと推測される。同じ「ちゃりめ」でも「お茶目」と言われるか「チャラい」と言われるかで明暗を分けるが、同じ行動をしてもそれを見る人によって「お茶目」と感じるか「チャラい」と感じるかなので、人からどう思われるかを気にするよりも人を傷つけたり迷惑をかけない程度に「自分を出す」のはいいことだと思う。
2016/11/03 12:15
-
-
コメントするには会員登録後、ログインが必要です