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小さな国語塾のつぶやき

俳句の季語

鶏頭という花をご存知だろうか?読んで字のごとく、見た目が鶏の鶏冠(とさか)に似ている花で夏から秋にかけて咲く花。田舎育ちの自分は、幼いころから当たり前のように目にしていたのだが最近の子供たちは知らない場合がほとんど。俳句で「けいとう」と出て来た瞬間に「???」で「毛糸?」という発言も。中学生ぐらいになると漢字表記の俳句が出てくるのだが、「鶏頭」と書かれるとダイレクトに鶏を思い浮かべかねない。有名な句としては「鶏頭や雁の来る時尚あかし」(芭蕉)「鶏頭の十四五本もありぬべし」(正岡子規)などが挙げられる。花自体が赤く、葉が紅葉するわけではないのだが「鶏頭」は、咲く時期から判断して秋の季語である。さて、季語を考える時には①旧暦にあてはめる②植物などは咲いている時期そのもの、という2パターンで季語を判断する必要があり、難しい。例えば「向日葵」というと7,8月に咲くからといって①に当てはめると「秋」になってしまうが、この場合は単純に②にあてはめて「夏」。鶏頭もしかりで「秋」の季語。では、①の場合はというと代表的なのが「五月雨」。五月は旧暦では「夏」になるので「五月雨」は夏の季語となる。何が言いたいか?季語に関しては2パターンあるということ、さらには基本的に「花」は「春」の季語だが「向日葵」や「鶏頭」といった例外を覚えることが大切。

2016/10/26 12:39

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