めむろ国語専門塾
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小さな国語塾のつぶやき
誰、何が主体か?
いつもブログを読んでくれている中学3年生のS君。昨日「先生、『君の名は』を見たらしいけれど原作はまだ読んでませんよね?」と原作小説を貸してくれ、最高に嬉しかった。原作を読んでみたい!と思っていた矢先だったことはもちろんのこと、S君の気遣いが本当に嬉しかったのだ。正直言って、興味がない本を「これ、お勧め!ぜひ貸すから読んで!」と言われた時にはドン引き、そういう場合は丁重に丁重にお断りしてきた。さて、先日友人からメールで「Mさんにアンティーク作品を差し上げようと思うけれど、古いためシミなどがあるしどうしよう。失礼にならないかな」といった相談を受けた。友人はMさん(クリエイティブな仕事)だと興味を持ってるもので、きっと喜ぶだろうという気持ちからの発想だったので「きっと喜ばれると思う」と返信。その後、プレゼントしたらとっても喜ばれたとか。何が言いたいか?「相手が主体」として物事を考えて行動することが親切、思いやりだということ。「自分が主体」だと下手すると大きなお節介になってしまう可能性が。分野は違うが、国語の小説を解く時も基本の考え方は同じで、あくまでも主人公は自分ではなく小説内の登場人物。「自分だったら・・・」という発想はタブー。気遣い上手なS君は、少々勉強モードが下がっており「この表現から、主人公はどんな状況?」と質問すると自分主体で適当な作り話をする始末・・・。思わず苦笑いしながらも、誘導尋問的に最後は正解に。ホッ。実生活のみならず小説を説くときには誰が主体か?を意識することが大切。
2016/10/14 00:42
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